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鼻アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎は共に根っこは一緒のアトピー体質に有ります。

国民の約30%は鼻アレルギーだと言われています。気管支喘息は有病率が約5%といわれています。アレルギー体質で有ってもこれらの疾患が発病するか否かは、ストレスや環境、食生活、習慣、睡眠時間の影響を強く受けます。

しかし、アレルギー体質の人にとって悪いことばかりではありません。良いことも有ります。アレルギー体質の人は免疫過剰状態ですから、悪性腫瘍の罹患率がアレルギーでない人の7分の1だという統計もあります。

また、生活習慣病を含めて、血縁者にどんな疾患の方がいるかを考えてみましょう。そうすれば、自らが今後どんな疾患に注意しなければならないか、またどんな注意を払って食生活や習慣に気を付けて子供たちを育てなければならないかが鑑えてくるはずです。目上の血縁者は一族の健康上の注意点を示してくれている有り難い存在だと言えます。

アレルギー疾患全般にいえる予防法の多くは、食生活にあります。アレルギー体質の方は、刺激物を避けることです。医食同源という思想がありますが、お母さんの献立内容に家族の健康がかかっていると言って過言ではありません。バランスの良い食事を心がけ、過食や偏食を避けることが大切です。最近世界的に注目されているように、和食に重点を置いた献立が健康にもアレルギー予防にも良いのです。

アレルギー疾患で来られる患者さんの多くに「食事は、唐辛子、わさび、コショウ、キムチ、カレーライスなどの刺激物は避けて下さい。」と話しますと。皆さん「そう、好きなものばかりです。」とおっしゃる方が多いことからも分かります。

◆鼻アレルギー

鼻水、くしゃみ、鼻詰まりが3大症状です。耳鼻咽喉科医にとっては、鼻内所見を見れば、鼻アレルギーがあるか否かは9割以上の的中率で分かります。これは本当です。鼻アレルギーですと伝えると、「今まで内科でそんなことは言われたことが有りません。採血法のアレルゲンテスト陰性でしたので、アレルギーでは有りませんと言われました。」と、これは常識のうそです。採血テストは大病院などでよくされていますが、検査結果が陰性だからといってアレルギーではないと言っては誤りです。

10項目を調べれば、自費負担で数千円もしますが、精度はおおむね70%程度と考えて下さい。30%はアレルギーであっても陰性に出る検査なのです。ちなみに当医院では、費用も数百円と安く精度も9割以上と高く、15分で判定可能なスクラッチ法で検査を行っています。

当医院でも、過去に採血法で検査を行っていたのですが、スギ花粉症の時期に鼻水、目のかゆみで受診された何例もの患者さんの検査結果が陰性に出た経験が有りスクラッチ法を取り入れました。日本全国の採血法による検査は約4社が行っていて、各社の検査試薬はすべてがアメリカの一社から輸入されていることも御寒い限りで今後一考がいると思われます。

◆気管支喘息

少数のお医者さんも、また患者さんの多くも聴診器で診断がつくとお考えのようですが実際はそうではありません。当医院に受診される気管支喘息患者さんの約9割が問診で診断のきっかけがつきますが、逆に聴診器だけで診断がつくのは2割から3割程度です。しかもその多くの症例は患者さんが待合で待って居られる内にその患者さんの息づかいや喋る声や咳で喘息と診断がついていることがほとんどです。

私は長年の治療経験から、咳を一回聞けば喘息を疑うに十分な所見を得ることが出来ます。当医院では患者さんの咳に注意しています。ですから、すでに待合から診断が始まっていて患者さんが退出されるまで診断が続いているともいえます。いつも習慣的に咳が出ている患者さんに咳き込みますかと聞いても、「咳は出ません」と答えられる事もよくあります。問診の仕方も工夫がいります。患者さんにとってはいつもよくあることは取り立てて意識にないからです。慢性的な疾患は常にそうです。

また、喘息の咳は日内変動があるのが特徴です。喘息の咳は夜間を中心に出ることが多く、「布団に入って寝ようとしたら咳き込み出す。」とか「朝方に咳き込みがよく出る。」とか「風邪を引くと咳が長引きます。」などの訴えは十分に喘息を疑う所見です。日中の受診時間帯は日内変動で咳が出ていない時間帯なのです。聴診やエアロスパイロメーターによる検査は問診で得た疑い所見の裏付けです。時に診断的治療が必要なことも良くあります。ひどい喘息発作を起こす患者さんでも時期によってさ声だけや痰のからみだけで初診で見えられることも良くあります。こうした患者さんは過去の喘息発作のストーリーもなく受診されます。

喘息患者さんに対する当医院の治療法は患者さんごとにオーダーメイドだと言えます。それほど、出方に個人差がありうるので患者さんの訴えをよく聞くようにしています。「さ声や痰がからんで切れない、空咳が出る、長く喋れない、声が小さくなったと人から言われる。」などは耳鼻咽喉科の外来でよく聞く訴えですが、一般的な耳鼻咽喉科医は声帯を見て、甲状腺を診て所見がなければ、咽喉等異常感症や声帯溝症や声帯のやせ等と診断を付けてしまうと思います。実はこうした患者さんの多くが喘息の一症状として訴えが出ているのです。

「喘息がありますか、」と聞いても「ありません」と答えるでしょうが、前述した訴えを頭において喘息を疑いその診断の入り口とすべきです。こうした訴えの患者さんが内科を受診されても、内科ではまず声帯に異常があるのではとなり、それ以上の診断は耳鼻咽喉科に紹介してからでないと診断が進まないのが現状です。これからは咽喉頭異常感症と診断病名をつけることは「分かりません」と言ってさじを投げ、疾患病名のゴミ箱にいれて自らと患者さんを雲に巻いていることに等しいことでは無いかと自問自答してもらいたいのです。耳鼻咽喉科医で喘息に対する診断力があるほど咽喉頭異常感症の診断症例は減少するはずだと訴えているのです。

喘息症状は感冒、インフルエンザ、睡眠不足(6時間をきる睡眠)やストレス、喫煙(間接喫煙を含む)、線香の煙、排気ガスが悪化要因です。また低気圧の接近、寒冷前線や雷などの天候も悪化要因になります。引越しもホコリが動くので悪化要因になります。周囲に交通量の多い住環境も悪化要因です。道路に面してる住居地域、また丘陵地の地域では排気ガスが溜まりやすい谷側も転居の際には注意が要ります。このことは山間部のハイウエーを走ると良く分かります。たとえば霧は風通しの悪い谷間に濃く溜まり風通しの良い稜線部は薄いものです。排気ガスはあまり目に見えませんが同じことが言えると思います。

当医院の喘息治療はガイドラインに沿ったものですが、それに付け加えて特徴があります。当医院では希望者にハウスダストによる減感作療法やヒスタグロビン療法を行い、すでにコントロールに入った患者さんのステロイド吸入量や経口薬の減量、薬剤費負担の減少を図っています。その結果、注射療法だけで喘息発作が落ち着いている患者さんや、以前と比較してより少ない投薬量で喘息発作が落ち着いている患者さんが多数居られます。またハウスダストによる減感作療法は妊娠中も可能な治療法です。特に妊娠中はステロイド吸入やテオドール投薬やオノン投薬は出来れば避けたい薬なので、当医院では減感作療法を積極的に妊娠予定者に勧めています。周産期末期に夜間咳き込んで、座っていないと寝られないとか、咳き込みによる腹圧上昇で予定日が早まる事態が避けられます。すでに5人の妊婦さんが出産を終えられています。注射治療経過が5年を経過すれば、治癒の可能性を考え減感作療法の終了を試みています。これによって約数名がその後の再発を見ていません。減感作療法を症状消失で自己終了された患者さんを含めると恐らく20名以上に上ります。

◆アトピー性皮膚炎

当医院ではアトピー治療に訪れる患者さんの多くが口コミによって受診されています。約十年近く前に18歳の孫さんを連れてお婆さんがこられました。「どうされましたか」と聞くと、お婆さんは語気強く「先生この子の背中を見てやって下さい、何とかなりませんか。アトピーと言われて2年間皮膚科に通ってステロイド軟膏を塗っていたんです。」とおっしゃいました。診察すると背中に3mmほどの厚さに真っ赤に盛り上がった直径10cmほどの丸い物が2つ、いた痛しく背中に張り付いていました。胸に迫る物が有りました。不思議にそのとき一瞬にしてこれは真菌症だと気がつきました。それから抗真菌剤を塗布し始めてわずか2週間で皮膚科が2年間ステロイドを塗って生やし続けてしまった真菌症がきれいに消えてしまったのです。これって一体何なんだという思いがありました。医という名の傷害罪でしかない。こんな症例ばかりではありませんが、ステロイド塗布によって真菌感染症や細菌感染症が混在している症例は良く見受けます。これらの混在している感染症がアトピーの病像をさらに悪化させているといえます。一ヵ月も二ヶ月もステロイドを処方してそれで治ると考えて処方箋をきっているのも安直だと思えます。ステロイドを主体に使用しないことによって、かえって制御しやすくなる症例が多いことに気が付きます。ステロイドに対する耐性は個人差が大きく、一律なステロイド処方はステロイド処方にあう患者さんを選別しているだけで、治療方針に合わない患者さんの病像をかえって悪化させ、離脱させているだけです。ステロイド治療から離れ、足元で他医院を受診している患者さんが多いことも、肝に銘じるべきことでしょう。

当医院でのアトピー治療の基本は、患者さんの生活習慣、食生活、嗜好品などを聞き、各所のアトピー疹に感染症が含まれていないか、どういう原因でそこに湿疹が出来ているのかに注意を払います。漢方入浴剤や抗アレルギー剤や漢方内服薬、その他局所に抗真菌剤、保湿剤、抗生剤軟膏、プロトピック軟膏等の使い方の指示を行います。食習慣ではコーヒー、とうがらし、コショウ、キムチ、カレーライス、甘いお菓子、等はかゆみの原因になります。ひどい場合はガーゼ、包帯でカバーし掻かないようにします。成人のアトピーの悪化例は不規則な生活、刺激物が悪化原因に多く見られます。また職業的にベークライトやカンナの粉塵などもアトピー性皮膚炎の患者さんには、悪化要因です。精神的安定とスキンケアーも特に大切です。

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